角川映画
・「角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年」
・「『時をかける少女』たち―小説から映像への変奏」
角川映画のメディアミックス戦略の影響をもろに受けた世代です。
角川映画を見て、角川文庫で原作を読んで、薬師丸ひろ子と原田知世のファンになったという。
日本映画の歴史の中では一時的なものだったかもしれませんが、劇場用映画が興行として成り立たなくなってきた70年代後半から80年代にかけて、高校生から大学生の自分にとって最も輝いて見えた日本映画は間違いなく角川映画でした。
タイアップで大量の前売り券を捌くというやりかたは、バブル時代にかけて多くの映画製作で踏襲されました。成功例として語られることは少ないのも事実ですが、生まれた映画に罪はありません。
「犬神家の一族」「時をかける少女」「蒲田行進曲」「麻雀放浪記」、、上げていくとなかなかの名作揃い。女優や新人監督などたくさんの人物を発掘したこともわかります。
ところでなぜ突然角川映画の話なのかというと、1984年の大晦日を思い出しかたらです。
この日は新宿歌舞伎町の映画館で薬師丸ひろ子主演の「Wの悲劇」と原田知世主演の「天国に一番近い島」の二本立てを友人たちと見ました。
映画はそれほど面白くなく、角川映画の勢いはなくなったというのが生意気な高校生たちの感想でした。